店舗内装|客席設計

客席設計

居心地のいい空間づくりと生産性のバランス

飲食店の売上は、[客数×単価]で決定されます。せっかく楽しい空間を提供しようとしても、すし詰めの状態では、不快感を与えることになり、客数は確実に減少します。かといって、無駄なスペースばかりでは、売上の確保ができないばかりではなく、お客様にしても居心地の悪い食空間となってしまいます。

適正な客席数を設計する時の一つの目安に「満席率」という指標があります。これは、相席させない前提で、満席になった時に、客席稼働率がどのくらいかという数値です。例えば、100席の店舗と仮定した時に、満席時の店内客数が80人であれば、満席率80%となります。もちろん高ければ高いほどいいのですが、実際にはそうはいきません。50〜60%程度の店舗も多いのが実態で、これではピークタイムの売上は全く期待できません。

ひとつあげられる重要なポイントは、「作業導線」の設計です。これは、人(お客様と従業員)の「動き」を設計することで、店舗設計では最重要項目といえるでしょう。お客様にとっては、絶えず自分達の後ろや横を他のお客様が通ったり、従業員の作業場所に近くて、声や音がうるさかったりしたら、せっかくいい雰囲気の店舗であっても台無しです。作業導線の良い店と悪い店では、生産性にも大きな差がでます。導線の悪い環境では、どうしても従業員に負担が掛かり、退職率や事故発生率も多くなります。逆に、通常3人でできるサービスが、5人以上必要になるといった状況になった場合、最大コストである「人件費」に対しての影響も計り知れません。開店してからのレイアウト変更にも大きなコストが発生します。

失敗しないためには、「ストア・コンパリゾン」(他店研究)が効果的です。同業の繁盛店や大手チェーン企業も見ておきましょう。オープンキッチンの店舗なら、お客様が入店されてから席に着くまでに、わざとその前を通らせて、美味しそうな食材や元気のいい調理風景を見せるという設計の工夫や、パーテーションの組み方ひとつで居住感を格段にアップさせるノウハウも発見できるでしょう。

工事内容

大阪市北区新地
クラブ

面積
270u
目安工期
1ヶ月半
工事内容
内装全面(和風料理屋だったものをスケルトンにして設計・施工)

大阪市福島
飲食店(鶏石焼とうどん)

面積
170u
目安工期
1ヶ月
工事内容
内装全面(100年前の蔵から大きな石を調達し、境内に見立てたり、天井に軒を設置したり、神社やお宮を意識したデザイン)